【プロ直伝】ワンルームマンションの売却で失敗しないための基礎知識

  【プロ直伝】ワンルームマンションの売却で失敗しないための基礎知識

通常のマンションに比べ、少し売れづらいとも言われるワンルームマンション。取引の流れや税金の種類と金額、仲介手数料から媒介契約までを分かりやすく解説します。失敗しないためのポイントを押さえて、適正価格でスムーズに販売を目指しましょう。

西出 早希
【執筆・監修】西出 早希

現在会社員として住宅営業をしており、その過程でお客様への土地提案、プラン提案など行っています。

【保有資格】宅地建物取引士

ワンルームマンションを投資用に購入した方や、住まい用に購入した方は、売却を考えた時にまず何をするべきなのでしょうか。

ワンルームマンションは、通常のマンションに比べ、少し売れづらい印象があります。

ワンルームマンションを所有している人物像としては、投資用で購入する方が多く、利回りなど投資物件として成り立つか?を念頭に置いているためです。

通常の住まい用マンションの売り方とは少し異なるため、ワンルームマンションに特化した売却手法が必要になります。

また、ワンルームマンションなどの不動産売買では、仲介手数料をはじめとしてさまざまな費用がかかります。

売却の場合、売買価格がそのまま手に入るわけではなく、仲介手数料や専門家への依頼料、消費税、売買後には譲渡所得税などの税金がかかってくることを視野に入れておきましょう。

この記事では、不動産取引に必要な費用や売却に失敗しないためのポイントを解説していきます。

ワンルームマンション売却の3つのポイント

ワンルームマンションを売却するとき、費用を抑えてよりスムーズに売却するにはどうしたら良いのでしょうか。

ここでは、ワンルームマンション売却の3つのポイントを解説していきます。

ポイント① ローンの残債と売却の相場を確認する

まずはじめに、売却のタイミングです。

ワンルームマンションをローンで購入している場合、ローン残債を確認するのと同時に、売却後はローンを一括返済しなければならないことを念頭に置いておきましょう。

基本的には売却益で精算することになりますが、売却金で補うことができない場合は自己資金で追い銭をする必要があります。

売却価格だけでローン残債を返済できないことが分かった場合、売却活動を始める前にあらかじめ不動産会社や金融機関の担当者と相談しておきましょう。

なお、ローンが残っていてもマンション売却は可能です。ただし、金融機関よりローンを借入れて購入している場合、その金融機関の「抵当権」が設定されており売却するには抵当権の抹消が条件となります。

抵当権とは、ローンの借入先の銀行などの金融機関が行使できる権利のこと。

お金を借りた人がローンの返済できなくなった場合、抵当権を設定している金融機関がその不動産を担保に優先的に貸した金額を回収できます。

周辺の同等ワンルームマンションの売却相場 1,600万円

売却にかかる諸経費 100万円 の場合

・ローン残債が1,500万円

売却金額1,600万円ー諸経費100万円=1500万円となり、ローン返済に充てられます。売却相場で売却できた場合は自己資金なしでローンの完済が可能です。

・ローン残債が2,000万円の場合

売却金額1,600万円ー諸経費100万円=1,500万円となり、売却相場で売却できたとしても自己資金500万円を捻出しなければローンの完済ができません。

上記の例を参考にすると、自己負担をなくすためには、ローンの残債+売却にかかる諸経費<売却益 である必要があります。

ポイント② 信頼できる不動産会社を選ぶ

ワンルームマンションの売却を成功させるためには、不動産会社と担当者をしっかり選ぶことが大切です。

不動産会社には強みや特徴があり、ワンルームマンションに特化した不動産業者も多く存在しています。実際に不動産会社を選択するときは、自分の売りたい物件に特化した不動産会社を選択しましょう。

ワンルームマンションを売却する際には「仲介」と「買取」の大きく分けて2種類の方法があり、ご自身の目的に沿って選択することが大切です。

売却方法の特徴とポイント

・「仲介」は買い手を探すため売れるまでの期間が長い傾向にあるが、流通価格に近い価格で売ることができる

→売却は急いでいないが、なるべく高く売却したい方におすすめ

・「買取」は契約を結んだ不動産業者が購入するため即売却できるが、市場の流通価格と比べて7〜8割程度の査定金額になる場合が多い。

→売却を急いでおり、すぐに現金が欲しい方におすすめ

可能な限り高く売却したいという方は「仲介」、時間と手間をかけずに確実に売却したい方や早い段階で現金化をしたい方は「買取」がおすすめです。

ポイント③ 売却時にかかる費用や税金を把握する 

ワンルームマンション売却には大きく分けて5つのステップがあります。

  • 事前準備
  • 査定・仲介業者選定
  • 販売・契約条件交渉
  • 契約・決済引渡し
  • 税金申告

事前準備から税金申告まで、かかる費用は以下の通りです。

項目 概要 費用
仲介手数料 マンションの売買取引を行う際に契約を結び、売りたい人と買いたい人の間に入り契約を成立させた場合の成功報酬のこと。 売買価格の3%+6万円+消費税
印紙税 契約書などの文書に課税される国税であり、不動産の売却時には売買契約書の作成時に印紙税を支払う。 500万円を超えて1,000万円以下の場合、10,000円1,000万円を超えて5,000万円以下の場合、20,000円
抵当権抹消費 ローン借入先の金融機関が設定している抵当権を抹消する費用。司法書士への報酬。 1~2万円程度
登録免許税 抵当権抹消登記の際に必要となる税金。上記の報酬と共に司法書士に支払うことが多い。 2〜3万円程度
住宅ローン返済手数料 住宅ローン残債がある場合金融機関に支払う費用 元本残債の0.3%程度
賃貸管理違約金 投資用マンションを売却するときはオーナーチェンジで管理会社が変わる場合支払う費用 家賃の1~6か月分
譲渡所得税 売却益が出た際に利益に対して課せられる税金 別途計算式で計算

これらの費用のなかでも、ワンルームマンション売却で特に気を付けなければならないのは、譲渡所得税です。

譲渡所得税とは、土地などの不動産を売却した際に得た利益に課される税金のこと。利益に対して課税されるため、売却後に税額が決定します。

このとき「譲渡所得」は「売却価格」から「取得費と譲渡費用を足した金額」を引いて求めます。

計算方法

譲渡所得=売却価格ー取得費用ー譲渡費用

取得費用…売却したマンションの購入価格等(建物部分は減価償却する)

譲渡費用…マンションを売却するためにかかった費用(仲介手数料など)

投資用ワンルームマンションは居住用ではないため売却時の「3,000万円特例控除」をはじめとした節税がないため、譲渡所得税を課せられます。

・居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3305.htm

また、その不動産を長期(5年超)で所有しているかによっても譲渡所得税は異なります。所有期間が5年以下の短期譲渡の場合、所得税と住民税に課税される割合が大きくなります。

そのため、可能な限り5年以上保有してから売却することをおすすめします。

売却コストをシミュレーション

ワンルームマンションを売却する場合、諸費用の多くを占める項目を抑えておくことが重要です。

金額の大きいものとしては仲介手数料、譲渡所得税が挙げられます。計算例を元に、費用を把握してみましょう。

①仲介手数料の計算

仲介手数料は、「宅地建物取引業法」という法律によって、受領できる手数料の上限が定められています。

  • 売買価格200万以下の部分:売買価格の5%以内
  • 売買価格200万を超え400万以下の部分:売買価格の4%以内
  • 売買価格400万を超える部分:取引額の3%以内

しかしこれでは、200万円を超えた物件を購入した場合は計算が複雑になってしまうため、より簡単な計算方法として以下の計算式があります。

計算方法

売買価格の3%+6万円+消費税

よって、売主側が支払う仲介手数料は『売買代金×3%+6万円(税別)』が仲介手数料の上限となります。例として、物件価格が3,000万円の場合の仲介手数料を計算してみましょう。

物件価格が3,000万円の場合

3,000万円×3%+6万円=96万円

96万円+96万円×10%(消費税)=1,056,000円

だいたいの取引額を入力すれば、仲介手数料を自動で算出するツールをご用意しました。ぜひ、こちらで仲介手数料のイメージをつかんでください。

取引額(売買価格) 半角英数字で入力ください
万円
仲介手数料(税込)
内訳

②譲渡所得税の計算

譲渡所得税とは、土地などの不動産を売却した際に得た利益に課される税金のこと。利益に対して課税されるため、売却後に税額が決定します。

このとき「譲渡所得」は「売却価格」から「取得費と譲渡費用を足した金額」を引いて求めます。

また、その不動産を長期(5年超)で所有しているかによっても譲渡所得税は異なります。所有期間が5年以下の短期譲渡の場合、所得税と住民税に課税される割合が大きくなります。

ここでいう所有期間とは、相続した土地の場合は被相続人(亡くなった方)からの所有期間になります。

仮に、物件価格が2000万円の場合のシミュレーションをしてみます。なお、取得費は減価償却を鑑み、1,800万とします。

※住宅・土地の購入の際にかかった費用(手数料を含む)、建築費用、住宅設備や改良にかかった費用などを合計したものです。

住宅の場合にのみ、購入代金や建築費用から“減価償却費相当額”が差し引かれることになります。

概要 費用
売却価格 20,000,000 円
合計(A) = 譲渡所得 20,000,000 円
項目 費用
契約書印紙代 20,000円
司法書士登記費用 約50,000円
仲介手数料 726,000円
その他、解体費用、測量費用など
合計(B) = 譲渡費用 796,000 円
概要 費用
取得費 18,000,000 円
合計(C) = 取得費 18,000,000 円
譲渡所得税の計算

A – (B+C) = 20,000,000 – (796,000 + 18,000,000) =1,204,000円(a)

長期譲渡の場合(所有が5年超) 短期譲渡の場合(所有が5年以下)
所得税 (a)×15%=180,600円(b) (a)×30%=361,200円(b)
復興特別所得税 (b)×2.1%=3,792円 (b)×2.1%=7,585円
住民税 (a)×5%=9,030円 (a)×9%=108,360円
支払税額 193,422円 477,145円

なお、上記はあくまで参考目安となり、正確な税額が知りたい場合は税理士かお近くの税務署窓口までお問合せください。

ワンルームマンションの売却タイミング 

ワンルームマンションの売却タイミングとしては、冒頭に記載した「ローンの残債+売却にかかる諸経費<売却益」のタイミングの他、売却を検討しても良いとされるタイミングがいくつかあります。

また、自宅用と投資用では売却タイミングが異なります。特に投資用マンションを売却する場合、損益をしっかり考えて売却を検討するようにしましょう。

自宅用マンションの場合

自宅用マンションを売却する場合、自己の都合を優先して考えて良いでしょう。

また、一般的には次のような理由が挙げられます。

  • 家族が増えて手狭になったため住み替えたい
  • 転勤などで引っ越しをする予定がある
  • 少しまとまった現金が必要

こういう場合は、売却を検討しても良いタイミングです。

投資用マンションの場合

投資用マンションの売却では、投資物件となるため次の所有者も利回りを意識していることを前提に売却タイミングを考えることが重要です。

具体的なタイミングの例をいくつか挙げておきますので、参考にしてみてください。

物件が空室のとき

物件が空室の時、購入希望者が内覧できるメリットがあります。

数年以内の売却を検討している場合、空室がでた際に家賃を下げて早く埋めようとするよりは、物件の築年数が浅い段階で売りに出した方が特になる場合もあります。

景気動向が上向きになっているとき(路線価が上がる)

「路線価」とは、土地の指標価格の一つで、国税庁が定めている「相続税評価額」の通称です。

路線価は、国税庁のHPに掲載されている「路線価図・評価倍率表」で確認することが可能で、一年に一度見直されます。

公示価格は不動産の相場を考える上で重要な指標であり、この公示価格が上がっている時には高値での不動産売却が期待できます。

月々の収支がマイナスになったとき

投資用ワンルームマンションの場合、入居者がいても毎月の収支がマイナスになるケースがあります。

これは、所有者が負担する管理費・修繕積立金が値上がりしていくことと、築年数に応じて家賃が毎年約1%ずつ下落していくことが原因です。

月々の収支・中長期の収支は必ず定期的に確認の上、赤字が出た場合にはできるだけ早めに売却に向けて動き出すことをおすすめします。

減価償却費用がローンの元金返済額を上回ったとき

元金返済額 > 減価償却費 となる状態のこと。

この状態でなぜ売却のタイミングを迎えるかというと、不動産投資における「デッドクロス」が起きているためです。

減価償却費:不動産の購入費用を取得時に一括で経費計上せず、使用する期間にわたって計上していく経費のこと。

減価償却費は、帳簿上は経費として計上され、利益を圧縮することができます。

これによって、帳簿上の利益に課される所得税額を減らすのが、不動産投資における減価償却を利用した節税対策です。

そして、前述した通り、ローンの元金返済額が減価償却費を上回るのがデッドクロスです。

デッドクロスは、「経費にできない元金返済経費にできる減価償却費」という状態です。

このようなデッドクロスによる赤字を避けるために、減価償却費用が年間のローンの元金返済額を上回るタイミングを逆算して、それまでの期間に物件を売るのも手段の一つです。

築年数20年を迎える前

投資用マンションは、築年数によって大きく資産価値が変わります。

築20年以内の物件は評価額も高く、新築と変わらない35年ローンでの借り入れが可能です。ローンの返済期間が長いと月々の返済額が少なくてすむので、低利回りでも高く売れる可能性があります。

一方、築20年を超えると評価額が高くてもローンを組める期間は15〜25年ほどになります。月々のローン返済額も大きくなり、売却には一定以上の利回りが必要です。

さらに築35年を超えると、一部の金融機関ではローンを組めなくなります。仮に、組めたとしても評価額は低く、短期間・高金利のローンになります。

投資用マンションはローンでの購入が一般的なため、よほど利回りの高い物件でなければ次の所有者が見つからず、売却は困難です。

このようなことから、明確に利回りが高い物件以外は、築20年以内を目処に売却するのがリスクが低いといえます。

投資用マンションの売却手順

①不動産への査定依頼

専門知識や近隣の相場情報がない状態ではしっかりとした売却計画を立てづらいので、まずは不動産会社に売却を考えている旨を相談しましょう。

「なぜ売却をしたいのか」「いつまでにいくらで売りたいのか」を相談時にきちんと伝えることで、より良い提案を受けられる可能性が高いです。

また、売却方法は大きく分けて「仲介」と「買取」がありますが、ご自身の目的に沿って選択することが大切です。

売却方法の特徴とポイント

・「仲介」は買い手を探すため売れるまでの期間が長い傾向にあるが、流通価格に近い価格で売ることができる
→売却は急いでいないが、なるべく高く売却したい方におすすめ

・「買取」は契約を結んだ不動産業者が購入するため即売却できるが、市場の流通価格と比べて7〜8割程度の査定金額になる場合が多い。
→売却を急いでおり、すぐに現金が欲しい方におすすめ

仲介業者を選定する時点では、まだ費用はかかりません。

しかし、売却希望金額が大きければ大きいほど業者に支払う仲介手数料の上限が大きくなります。

仲介手数料を少しでも抑えたい場合、仲介手数料の割引を明示している業者を選定するのもひとつの手段です。

また、売却方法で「買取」を選択した場合は仲介手数料はかかりません。仲介手数料とは、個人間売買の仲介を行った際の報酬なので、業者が買い取る場合は仲介ではないためです。

②媒介契約を結ぶ

比較して仲介を依頼する会社を決めたら、不動産業者と媒介契約を締結します。媒介契約の形態は3種類がありますので、それぞれの特徴とポイントを解説します。

1.専属専任媒介契約

  • 依頼した1社以外とは契約できない
  • 自分で買い手を探すのはNG
こんな人におすすめ!

売却は全て業者に任せたい方や売却は急いでいないが、納得できる価格で売却したい方。

2.専属媒介契約

  • 依頼した1社以外とは契約できない
  • 自分で買い手を探すのはOK
こんな人におすすめ!

売却はある程度業者に任せたいが、自分で買い手を探すことができる方。

3.一般媒介契約

  • 依頼した1社以外とも契約可能
  • 自分で買い手を探すのもOK
こんな人におすすめ!

早期売却のため、できるだけ多くの人に売却不動産のことを知ってもらいたい

不動産業者と売主両方に大きなメリットがあるのは専属専任ですが、一度契約すると契約期間内は他社に依頼することができなくなるため、業者選びを慎重に行う必要があります。

一般媒介で数社と契約をする場合、色んな不動産業者から問合せが来ることもあります。不動産売却のやりとりを1社とスムーズに行いたい場合は、専属専任媒介契約がおすすめです。

③購入希望者の内見対応

広告宣伝を通じて購入希望者が見つかった場合には、内覧に対応します。

なお、売りに出している物件が居住中の場合には内覧しないこともありますが、内覧した方が購入希望者も決定しやすいはず。

あらかじめ空室の際に、室内の写真を用意しておくのも方法の一つですね。

④売買契約の締結

購入希望者と条件をすり合わせ、お互いの合意を得られた場合には、売買契約の成立となります。不動産会社から渡される契約書類に記入・捺印をしましょう。

なお、売買契約を結んだタイミングで購入者から手付金を支払ってもらいます。

⑤物件の引き渡しと残金の支払い

引き渡し日を決定し、大抵の場合は同日に物件の引き渡しと残金の支払いを行います。

その理由としては、所有権だけ移転したが支払いがされていない、またはその逆のトラブルを防ぐためです。残金の支払いを相手方のローンから行う場合、銀行で手続きをすることも多いです。

その後、法務局にて所有権の移転登記を行って手続きはすべて完了です。登記完了までは約1週間~10日ほどかかります。

投資用のみ:賃貸人の地位承継通知

ワンルームマンションを賃貸している賃貸人に対して、不動産の持ち主であるオーナーが変更になったことを通知します。

そうすると、新所有者は賃料請求などの賃貸人としての権利行使ができることになります。

しかしその権利を行使するためには、所有権移転の登記が必要です。

最後に:確定申告

最後に、不動産を売却した翌年の2月16日~3月15日の間に、所管の税務署へ確定申告を申請する必要があります。

たとえば、令和3年中に売却したのであれば、令和4年の2月16日~3月15日の間に確定申告を行わなければなりません。

不動産を売却した際、金額によっては「譲渡所得税」が発生します。もし税金が発生する場合、確定申告時に納税が必要となりますので忘れないようにしてください。

以下、確定申告に必要な書類になります。

  • 確定申告書・譲渡所得の内訳書
  • 戸籍の附票
  • 譲渡した土地・建物の全部事項証明書
  • 売却時の書類の写し
  • 取得時の書類の写し
  • 住民票の写しあるいはマイナンバー

投資用マンション売却の注意点

ワンルームマンション売却の際の注意点は、以下の通りです。

  • 売却にかかる諸費用を正しく把握する
  • 購入後5年を過ぎるまでは売却しない
  • 売却前のリフォームはしない

順番に解説していきます。

売却にかかる諸費用を正しく把握する

冒頭に記載した通り、ワンルームマンションの売却には諸費用がかかります。

諸費用は目安として売却金額の4%前後であり、決して安いものではありませんので事前に把握しておくようにしましょう。

また、投資用であるかにかかわらず、売却後もローンが残る不動産は基本的には売却できません。もし既存ローンが残ったままローンを新たに組めたとしても、ローンの支払いが二重になってしまいます。

売却前には必ずローン残債を把握し、さらに売却にかかる諸費用を踏まえて売り出し価格を決めるようにしましょう。

購入後5年を過ぎるまでは売らない

ワンルームマンションなどの投資物件の売却により、売却益が出るケースも少なくありません。

ただし、不動産を売却したことによって得られる利益には、税金が課税されます(=譲渡所得税)。譲渡所得税は、不動産を所有していた期間によって税率が異なるため注意が必要です。

所有期間 区分 税率
5年以下 短期譲渡所得 39.630%(所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%)
5年超 長期譲渡所得 20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)

所有期間による税率は、およそ2倍近くの差があります。

売却益が出る見込みのワンルームマンションは、「所有期間」に注意して売却時期を検討しましょう。

また、「所有期間」の考え方ですが、「売却した年の1月1日時点の所有期間」となります。

例えば、2016年4月1日に購入したワンルームマンションを2021年10月1日に売却した場合、実質的な所有期間は「5年と半年」となります。

しかし「売却した年の1月1日時点の所有期間」であれば「4年と9ヶ月」となり、このケースでは「5年以下」の所有で「短期譲渡所得」と判断されてしまいますので注意が必要です。

なお、譲渡所得≒売却益が出た場合には、売却の翌年2月16日〜3月15日の確定申告が必要です。

売却前のリフォームはしない

間取りを変更したり、汚れてしまった箇所をリフォームして綺麗にすることでマンションの価値を高め、高く売ろうと考えている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、リフォームにかけた費用以上のお金をマンションの売却価格に上乗せして売れるケースはほとんどありません。

つまり、リフォーム費用の元が取れないのです。

さらに昨今では、中古マンションを購入して自分好みにリフォーム・リノベーションを考えている人も多く、リフォームが逆効果になる可能性も考えられます。

また、リフォームを行うことで築年数の割にいい状態で売ったとしても、同じ築年数のマンションと比較すると高いと捉えられてしまい、買い手がなかなか見つからない恐れがあります。

リフォームにもある程度時間がかかりますので、売却前は最低限のクリーニングのみで十分です。

結果として、リフォームせずにマンションを売った方が、早く・手元に多くお金が残る可能性が高いでしょう。

まとめ

ワンルームマンションなどの不動産売買では、仲介手数料をはじめとしてさまざまな費用がかかることを記述しました。

売却の場合、売買価格がそのまま手に入るわけではなく、仲介手数料や専門家への依頼料、消費税、売買後には譲渡所得税などの税金がかかってくることを覚えておきましょう。

ワンルームマンション売却に失敗しないためのポイント

  • ワンルームマンション売却時の諸費用は売却金額の4%が目安。
  • 売却時に譲渡所得≒売却益が出た場合、税率は所有期間5年を境に大きく変わる。
  • ワンルームマンションの売却タイミングは情勢の把握と今後の予測が大切。

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