整地費用の完全ガイド|自分でする手順や費用節約の注意点も解説

  整地費用の完全ガイド|自分でする手順や費用節約の注意点も解説

整地とは、土地を平らに整えることで、土地の価値を高める大切な工程です。本記事では、粗仕上げからアスファルト舗装まで、7種類の整地法とその費用相場を説明していきます。

濱田 真理
【執筆・監修】濱田 真理

光回線のオペレーターの傍ら、WEBライターをしています。 通信系ライター時代にSEOについてのライティングを身に着け、以降宅地建物取引士の資格を活かして不動産系SEOライターをしております。 クライアント様には、毎回ほぼ修正なしで高品質の記事を納品できる点を高く評価いただいています。 分かりやすい解説と確かなエビデンスにより、信頼される記事の執筆が可能です。

【保有資格】宅地建物取引士

「整地の費用はどれくらい?」

「駐車場にするならどんな整地法がいい?」

「整地って自分でできる?」

整地に関して、こんな疑問はありませんか?

整地は土地を平らに整えることで、土地の価値を高める大切な工程です。

本記事では、粗仕上げからアスファルト舗装まで、7種類の整地法とその費用相場を説明します。

また庭木の伐倒や急勾配の土地など、予期せぬ追加費用が発生するケースもご紹介。

自分で整地する手順や準備するとよい道具、業者に依頼する際の節約のヒントなどもわかりやすく解説します。

この記事の内容を活用すれば、あなたの土地を理想の形に整える計画が立てられ、整地に関する疑問が解決できるでしょう。

整地とは

整地とは土地を平らにすること、または平らにした土地のことです。

似たような言葉に「更地」がありますが、更地は住宅を解体した跡地を意味しており、整地されているかどうかは関係ありません。

整地することで、土地がさまざまな用途で利用可能になったり、土地が高く売れたりするメリットが生まれます。

種類別整地の用途と費用相場

整地には用途により、以下のような7種類があり、1㎡当たりの費用相場は以下の通りです。

  • 粗仕上げ(粗整地):300~600円
  • 砂利整地:1,000~1,500円
  • 砕石舗装(砕石整地):2,000~7,000円
  • 真砂土舗装:3,000~4,000円
  • アスファルト舗装:3,500~6,500円
  • コンクリート舗装:5,000~14,000円
  • 防草シート仕上げ:1,000~6,000円

用途や整地法について、それぞれ解説します。

粗仕上げ(粗整地)

粗仕上げは粗整地とも呼ばれ、石、木片、ガラス片、コンクリートなどを除去して土地を整える基本的な整地法です。

重機やトンボなどを使用して、土地を平らな状態にしますが、どこまで異物を取り除くかは業者によって差があります。

活用方法が決まっていないときや、他の整地の前段階として行うケースがほとんどです。

砂利整地

砂利整地は、砂利敷きとも言われ、粗仕上げをした土地に砂利を敷き、重機で転圧する整地法です。

砂利整地されたところを歩くと音がするので防犯対策になったり、水はけがよくなったり、雑草が生えにくくなったりするといったメリットがあります。

高い雑草防止効果を期待する場合は、後述する防草シート仕上げとの併用をおすすめします。

砕石舗装

砕石舗装とは、粗仕上げをした土地に砕石を敷き、ローラーで転圧し固める整地法です。

砕石とはクラッシャーなどで岩石を砕いたもので、さまざまな種類があります。

用途としてはしばらく建物を建てる予定がない場合や、安く駐車場として活用したい場合などが多いです。

粗仕上げよりきれいになる分高いのですが、コンクリート舗装よりは安くなります。

真砂土舗装

真砂土舗装は、真砂土にセメントなどの固化剤を混ぜて敷き、ローラーで転圧して固める整地法です。

真砂土とは花崗岩が風化して砂状になった土のことで、目が細かく水はけがよいのが特徴です。

色合いが土に近く、景観性にすぐれ水はけがよいため、庭や学校の運動場などさまざまな用途で活用できます。

アスファルト舗装

アスファルト舗装は、砕石舗装をしたあとアスファルトで舗装する整地法です。

アスファルトとは、石油の精製過程にできる化学物質、砂利、砂などを混ぜ合わせたもので、熱に弱くひび割れしやすいため、定期的にメンテナンスする必要があります。

道路でよく使われている整地法で、コンクリート舗装より固まる時間も短く安価です。

コンクリート舗装

コンクリート舗装とは、砕石舗装をしたあとコンクリートで舗装する整地法です。

コンクリートに鉄筋やワイヤメッシュを入れているため、耐用年数が長く、補修回数が少なくて済むため、駐車場経営などで多く利用されています。

固く丈夫で水はけも良い反面、工期が長く、費用はアスファルト舗装より高額です。

防草シート仕上げ

防草シート仕上げとは、雑草を根本までしっかりていねいに除去したうえで防草シートを被せる整地法です。

防草シートは太陽光を遮断し、雑草が根付くことを防げますが見栄えが悪いため、一般的には防草シートの上に砂利整地を行います。

防草シートを張る前に、雑草の根をしっかりていねいに除去しておかないと、雑草が生えてくる可能性があるため注意が必要です。

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整地に追加で費用が発生するケース

整地の方法や相場は先に解説した通りですが、以下のようなケースでは追加で費用が発生します。

  • 庭木の伐倒・抜根
  • 花壇ブロックの撤去
  • 雑草除去
  • 大きな岩などの撤去
  • 急勾配
  • 荒廃した土地
  • 畑や山などでこぼこの土地

業者に見積をする際、追加の費用がどれくらいになるのか確認しましょう。

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整地の費用を抑えるポイント

整地の費用を抑えるには、以下の2つのポイントがあります。

  • 自分で整地する
  • 業者に依頼する費用を安く抑える

それぞれ解説します。

自分で整地する

時間と体力に余裕がある方は、自分で整地するという選択肢があります。

しかし道具を揃える費用や作業に時間がかかるうえ、整地の種類や規模によっては、業者に依頼した方がお得なケースもあるため、よく検討しましょう。

以下は自分で整地する際の手順です。

  • 必要な道具を準備する
  • 石や雑草を取り除く
  • 土を耕す
  • 土壌改良剤をまく(植物を植える場合)
  • 土を平らにする
  • 土を固める

それぞれ解説します。

必要な道具を準備する

整地するためには、以下のような道具があると便利です。

道具の名前 用途 購入価格
手袋 雑草を取り除く 100~2,000円
カクスコ 雑草を取り除く・耕す 1,000~3,000円
雑草を取り除く 200~2,000円
熊手 雑草を取り除く 500~2,000円
レーキ 雑草を取り除く・耕す 1,000円~
シャベル 耕す 1,500円~
鍬(くわ) 耕す 700円~
ジョレン 耕す・土を運ぶ 2,000円~
水平器 傾きを調べる 1,000円~
トンボ 地面をならす 5,000円~
ハンドダンパー 地面を固める 10,000円~
転圧機 地面を固める 2万円~
1日1,000~4,000円で
レンタル可能

石や雑草を取り除く

目視で確認できる雑草や石など不要なものを除去します。

雑草は鎌や熊手を使って刈り取りましょう。

土を耕す

シャベルや鍬を使って、地中30cm程度まで土を耕します。

目的は土を柔らかくすることと、地中に残っている雑草の根の部分の除去です。

雑草がまた生えてこないように、雑草の根の部分は完全に除去しましょう。

土壌改良剤をまく(植物を植える場合)

家庭菜園やガーデニングなど植物を植える場合、土壌改良剤を撒きます。

「土壌改良剤」は植物に栄養を与える「肥料」とは異なり、土の通気性や保水性を改善し、微生物が育ちやすい土にするのが目的です。

土を平らにする

地面の凹凸がなくなるように、トンボを使って土を平らに広げます。

へこんでいる部分があると水たまりができ、砂利や芝生が長持ちしないので注意しましょう。

水はけが悪い場合は、排水のために側溝に向かって勾配をつける必要があります。

土を固める

最後は砂利や芝生が浮いたり沈んだりしないように、土を固めます。

足で踏み固めたりハンドダンパーを使って固めたりするほか、転圧機をレンタルすることも可能です。

転圧とは振動や圧を加えることで地面を締め固める重機で、プロはローラーつきや手押し式の転圧機を使用します。

業者に依頼する費用を安く抑える

業者に依頼する費用を安く抑える方法は、主に以下の2つです。

  • 複数の業者から見積を取る
  • できることは自分でする

それぞれ解説します。

複数の業者から見積を取る

業者へ依頼する際は、必ず3社以上の業者から見積を取りましょう。

1社だけに依頼すると、その金額が相場から高くても判断できません。

見積が出たら内容を見比べて、分からない点があったらしっかり説明を求めましょう。

できることは自分でする

粗仕上げを依頼する前に、できるだけ自分で雑草除去をするというように、できることは自分ですると安くなる可能性があります。

自分でできる部分があれば費用が抑えられるか、一度業者に確認すると良いでしょう。

ただし、整地は業者に依頼して、芝張りは自分でしようと考えている場合、整地後すぐに作業を開始する必要があります。

自分で作業するために道具を揃えたり、期間が空いてしまって雑草が生えたりする可能性を考えると、芝張りや砂利敷きなどのリフォームも、まとめて依頼した方がお得で安心な場合もあります。

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まとめ

この記事では整地について、以下のような内容を解説しました。

整地とは土地を平らにすること、または平らにした土地のことです。

整地することで様々な用途で利用可能になったり、土地が高く売れたりするメリットがあります。

整地には7種類の方法があり、費用相場はそれぞれ以下の通りです。

  • 粗仕上げ(粗整地):300~600円
  • 砂利整地:1,000~1,500円
  • 砕石舗装(砕石整地):2,000~7,000円
  • 真砂土舗装:3,000~4,000円
  • アスファルト舗装:3,500~6,500円
  • コンクリート舗装:5,000~14,000円
  • 防草シート仕上げ:1,000~6,000円

以下のようなケースでは、整地に追加で費用が発生することがあります。

  • 庭木の伐倒・抜根
  • 花壇ブロックの撤去
  • 雑草除去
  • 大きな岩などの撤去
  • 急勾配
  • 荒廃した土地
  • 畑や山などでこぼこの土地

整地の費用を安く抑えるには、以下の2つの方法があります。

  • 自分で整地する
  • 業者に依頼する費用を安く抑える

自分で整地する場合の手順は、以下の通りです。

  • 必要な道具を準備する
  • 石や雑草を取り除く
  • 土を耕す
  • 土壌改良剤をまく(植物を植える場合)
  • 土を平らにする
  • 土を固める

業者に依頼する費用を安く抑えるには、以下の方法があります。

  • 複数の業者から見積を取る
  • できることは自分でする

整地の方法や費用の相場を理解することで、自分の土地にあった整地のプランが立てられます。

この記事を参考にしていただき、大切な土地の有効活用に役立てて頂ければ嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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