東京23区の新築マンション平均価格は?年収別おすすめエリアもご紹介!

  東京23区の新築マンション平均価格は?年収別おすすめエリアもご紹介!

本記事では、東京23区の新築マンション平均価格についてご紹介しつつ、将来性はあるのかどうか、住みやすさはどうかといった観点についても解説していきます。年収別のおすすめエリアも合わせてご紹介していきますので住み替えを検討している方などはぜひ参考にしてみてください。

手塚 大輔
【執筆・監修】手塚 大輔

地方銀行に10年弱勤務した後、現在は飲食店を起業しており、プロのライターとしてもSEO記事、コピーライティングなどを行なっております。 銀行では、預金業務、カードローン、住宅ローン、企業の運転資金、設備資金、起業開業支援、保険販売、投資信託販売などの他、企業の決算書の審査など経験。

【保有資格】ファイナンシャルプランナー

東京23区内の新築マンションが欲しいが「どのエリアがいいか分からない」「自分の年収で23区内に物件が買えるか心配」と不安を抱えている人も多いのではないでしょうか?

東京23区内のマンションは高騰しているため、年収に応じてエリアを絞るのがおすすめです。

年収に対して無理なローンを組んでしまうと住宅ローンの支払いができずに、せっかく購入したマンションを手放さなければならない可能性があるためです。

この記事では東京23区内の新築マンションの平均価格や価格推移をご紹介するとともに、年収別のおすすめエリア、年収と借入額の関係をご説明していきます。

一生に1回の買い物だからこそ、無理なく快適に過ごせるエリアや物件を選べるようになりましょう。

【2023年最新】東京23区の新築マンションの平均価格

LIFULL HOME’Sは2023年6月に東京23区内の新築マンションの平均価格を公表しています。

平均価格 平均㎡単価
港区 36,038万円 217.9万円
千代田区 22,642万円 267万円
新宿区 22,642万円 249万円
目黒区 13,385万円 185.1万円
中央区 13,227万円 177.5万円
文京区 12,009万円 174.2万円
世田谷区 11,870万円 173.4万円
品川区 11,298万円 188.9万円
渋谷区 10,700万円 189.9万円
江戸川区 10,230万円 128.6万円
豊島区 8,539万円 157万円
杉並区 8,508万円 138.9万円
板橋区 8,420万円 122.5万円
江東区 7,680万円 124.3万円
北区 7,667万円 113.2万円
練馬区 7,248万円 115万円
中野区 7,083万円 135.7万円
大田区 6,821万円 130.3万円
葛飾区 6,207万円 91.3万円
荒川区 6,070万円 99.5万円
台東区 5,506万円 118万円
足立区 4,874万円 86.3万円
墨田区 4,813万円 103.3万円

引用:LIFULL HOME’S|LIFULL HOME’Sが東京23区の新築マンション平均価格を区単位で調査

東京23区内で最も高額なのは港区ですが、港区の新築マンションは占有面積が非常に広く、平均で167.25㎡もあります。

㎡単価で最も高いのが千代田区、次いで新宿区となっています。

また、東京の新築マンションは高騰しているため、普通の会社員では手が出ないと考えられていることも多いです。

しかし、足立区や墨田区などのエリアは5,000万円を切っているため、普通の会社員の方でも十分手が出る価格帯だと言えるでしょう。

東京都内マンションの価格推移

「東京都内のマンション価格は高騰している」とよく言われますが、実際にどの程度の価格推移となっているのでしょうか?

不動産経済研究所「マンション市場動向」によると2013年から2022年までの10年間のマンション価格の推移は次のようになっています。

引用:不動産経済研究所|首都圏マンション 戸当たり価格と専有面積の平均値と中央値の推移

2013年の中央値は4,348万円で、2022年の中央値が5,408万円ですので、この10年間でマンション価格は1,060万円上昇し、実に24%以上も価格が上昇していることが分かります。

さらに、2018年度〜2022年度までのグラフを見ると、中央値には大きな変化がないにも関わらず平均値は1,000万円近くもの上昇をしていることが分かります。

2021年度くらいから平均値が急激に上昇しているため、この頃から超高額な物件が増えて平均値を引き上げているものと考えられます。

いずれにせよ、新築マンションの価格はこの10年間で実際に大きく上昇していることは事実です。

【年収別】東京23区のおすすめエリアランキング

東京のマンション価格は非常に高騰しているため、居住エリアは年収に合わせて選択していくのがベターです。

年収500万、750万、1,000万ごとにおすすめのエリアをランキング形式でご紹介していきます。

年収500万円の人におすすめエリア

  • 1位 墨田区(新築マンション平均価格4,813万円)
  • 2位 足立区(新築マンション平均価格4,874万円)
  • 3位 台東区(新築マンション平均価格5,506万円)

年収500万円の方におすすめのエリアは新築マンションで5,000万円弱のエリアです。

東京23区内で新築マンションを購入するのであれば、年収500万円がギリギリの範囲だと言えます。

墨田区、足立区、台東区であれば、新築マンションでも5,000万円を切る物件も多いため、23区内への居住が可能です。

1位 墨田区

墨田区は歴史ある下町として人気です。

吾妻橋・押上エリア、八広・京島エリア、両国エリアなどの歴史ロマン溢れるスポットが多数あります。

大型の商業施設などは少ないので、生活の利便性という点では他のエリアと比較して劣ってしまいますが、交通の便は悪くないので、日常生活に困ることはないでしょう。

2位 足立区

足立区というと「治安が悪い」というイメージがありますが、それは過去の話です。

今では「住んでみたい街ランキング」で「穴場と思う街 1位」に4年連続で選ばれており、 足立区の治安は23区中8位となっているほど治安は改善し、魅力ある町になっています。

待機児童0を実現しているなど、子育て環境がよいのも足立区の魅力です。

3位 台東区

台東区は上野・浅草を擁する歴史の街です。

谷中の寺社や上野公園など、公共公園が多いので子育てにも向いており、閑静な居住地域としての側面も持っています。

上野駅には東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線に乗ることができ、交通の便がよいため、通勤や通学だけでなくレジャーや帰省の際にも便利な街だと言えるでしょう。

年収750万円の人におすすめエリア

年収750万円の人には新築マンションで 6,000万円台程度であれば手が届く範囲です。

  • 1位 荒川区(新築マンション平均価格6,070万円)
  • 2位 葛飾区(新築マンション平均価格6,207万円)
  • 3位 大田区(新築マンション平均価格6,821万円)

荒川区、葛飾区には5,000万円台のマンションも多いので年収750万円あれば十分にローンを借りられる可能性があります。

それぞれの地域の特徴について解説していきます。

1位 荒川区

荒川区は「足立・葛飾・江戸川」と下町三兄弟と呼ばれるエリアから近いため、下町の雰囲気がある風情ある街です。

また、ものづくりの街というイメージがありますが、再開発が進んだ結果ファミリー層がかなり流入しており、若い世帯でも住みやすくなっています。

隅田川や荒川自然公園など、都会でありながら自然を感じられるので、子育て環境には向いています。

また、商店も多いので生活環境も充実した街です。

2位 葛飾区

葛飾区は「こち亀の両さん」や「柴又の寅さん」などのキャラクターで知られるように、下町の人情味溢れる土地柄というイメージです。

最近では買い物施設・複合商業施設が出来上がり、若い世帯が生活しやすい環境であることで知られています。

東京駅まで乗り換えなしで40分程度ですので、交通のアクセスもよく、会社員の方にもおすすめのエリアです。

3位 大田区

大田区は田園調布や大森山王などの高級住宅街がある一方、戸越銀座などの100以上の商店街が立ち並ぶ、高級感と庶民性が1つになり、どんな人にも住みやすい街だと言えます。

特筆すべきは交通アクセスで、大田区には次の路線が通っています。

  • JR京浜東北線
  • 都営浅草線
  • 京急線
  • 京急空港線
  • 東京モノレール
  • 東急東横線
  • 東急目黒線
  • 東急多摩川線
  • 東急大井町線
  • 東急池上線

さらに羽田空港までのアクセスが非常によいので、海外や地方への出張が多い方にとっては非常に住みやすい街だと言えるでしょう。

年収1,000万円の人におすすめエリア

年収1,000万円の人におすすめのエリアは、7,000万円程度で新築マンションを購入できる次のエリアです。

  • 1位 中野区(新築マンション平均価格7,083万円)
  • 2位 練馬区(新築マンション平均価格7,248万円)
  • 3位 北区(新築マンション平均価格7,667万円)

年収1,000万円程度の人であれば、7,000万円程度の住宅ローンを借りることができます。

中野、練馬、北区の新築マンションであれば、手が届く範囲でしょう。

それぞれのエリアの特徴について解説していきます。

1位 中野区

中野区は新宿に面している上に、JR中央線の中野駅、東京メトロ丸ノ内線や都営地下鉄大江戸線などが通っているため都心へのアクセスが非常に良好です。

再開発も進んでおり、住宅地や商業地が整っているため、住みやすい街として知られています。

また、中野ブロードウェイなど、国内外のサブカルチャーが集まる街として人気のスポットです。

2位 練馬区

東京23区内でも多くの自然が残っている地域として知られているのが練馬区です。

練馬区は農地、屋敷林などの緑と、石神井川、白子川などの河川が流れる古くからの武蔵野の景観が残る地域です。

23区内最大の農地面積を誇っておりキャベツの生産が盛んなことでも知られています。

閑静な住宅街で公園もたくさんあり商店も多いので、住空間としては人気のエリアです。

3位 北区

北区は東京23区内では昔からの住宅地域で、高齢者の居住者の割合が多いことで知られています。

公園や河川が広がっているので、子供を育てる環境としては最適です。

また十条駅、王子駅、赤羽駅などの個性豊かな繁華街を擁しているので閑静な住宅街という面と、商業地という面も持っており、現役世代が生活する上では過不足ない地域だと言えるでしょう。

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年収的に無理のない住宅価格の相場とは?

年収から見て、無理のない住宅価格なのかは住宅ローン借入額から逆算していくのが基本です。

以前は年収の5倍が借入限度額と言われていましたが、今は年間返済額を基準にして適正な借入額が決められています。

年収と借入額の関係と、新築マンション購入時の自己資金から、適正なマンション価格を算出する方法を解説していきます。

年収の35%までの返済額が認められるが

住宅ローンの借入限度額は「年間返済額が年収の35%または30%に収まる範囲」まで認められるのが一般的です。

この考え方を返済負担率と言います。

年収500万円、750万円、1,000万円それぞれの返済負担率(35%)から金利2%、35年返済で借入限度額を逆算すると次のようになります。

年収 年間返済額(年収×35%) 借入限度額
500万円 175万円 約4,400万円
750万円 262万円 約6,600万円
1,000万円 350万円 約8,700万円

金融機関の基準ギリギリの金額を借りれば、年収500万円でも4,000万円以上の住宅ローンを借りることができます。

頭金と合わせれば5,000万円以上の物件を購入することも夢ではないでしょう。

おすすめは年収の20%

金融機関の基準ギリギリで住宅ローンを借りる場合には、かなりの高額を借りることができます。

しかし年収の35%もの金額をローン返済に持っていかれてしまったら、手取り収入の半分程度がローン返済ということであり、生活をしていくことは非常に困難です。

そのため、無理なく返済していくためには年収の20%程度で住宅ローンを組むのがベストです。

返済負担率20%で、返済期間35年、金利2%で計算した場合、借入限度額は次のようになります。

年収 年間返済額(年収×20%) 借入限度額
500万円 100万円 約2,500万円
750万円 150万円 約3,800万円
1,000万円 200万円 約5,000万円

無理なく返済できる返済負担率20%でマンションを購入する場合、東京23区で新築マンションを購入できるのは年収750万円以上が目安です。

年収500万円では2,500万円程度しか借りられないため、よほどの頭金を用意しない限り東京23区内に新築マンションを購入することは難しいでしょう。

共働きで購入するか、中古マンションを視野に入れて物件を探した方がよいでしょう。

頭金の平均はどのくらい?

住宅金融支援機構は新築マンション購入価格と頭金の平均額を公表しています。

全国 三大都市圏
マンション購入価格の平均額 4528.5万円 4718.5万円
融資金額(機構買取・付保金) 3562.2万円 3709.3万円
手持金額の平均 785.9万円 818.7万円

参考:住宅金融支援機構|「フラット35利用者調査」2021年度

三大都市圏では800万円以上の自己資金を用意していることが分かります。

また東京は三大都市圏の中で最もマンション価格が高く、平均所得も高いため900万円前後の自己資金を用意しているものと考えられます。

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新築マンション購入時の注意点

新築マンションを購入する際には次の3つのポイントにも注意してください。

  • 購入時には返済計画や老後計画もしっかり立てる
  • 専有部分と共用部分の希望を決めておく
  • 立地を総合的に判断する

購入時に最も注意しなければならないのは、返済計画や老後計画です。

ローンを借りる時には、今の収入から返済できるかどうかばかりが気になってしまうものです。

そして毎月返済額を少なくしようと思えば、返済期間を長くする方法があります。

しかし完済時年齢を70歳を超えるような返済計画でローンを組んでしまうと、高齢になってからも住宅ローンを返済しなければなりません。

ローン借入時には完済時の年齢や老後計画にも注意して借入計画を立てましょう。

また、面積、立地などもあらかじめ希望を決めた上でマンション選びをはじめてください。

まとめ

東京23区内の新築マンションは安くても5,000万円前後、平均的には7,000万円〜8,000万円程度の非常に高い価格となっています。

そのため23区内に新築マンションを買えるのは高所得者だけどというイメージを持たれていますが、年収700万円〜800万円程度あれば無理なくマンション購入に必要な資金を借りられますし、無理をすれば年収500万円程度でもなんとか購入できます。

新マンション購入時に最も注意すべきなのは長期の返済計画です。

「今返済できるかどうか」だけでなく、老後も住宅ローンを返済できるかという視点で借入計画を立てましょう。

東京23区内の新築マンションの価格は年々高騰しているため、早めに決断し、無理のない計画を立てるようにしてください。

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