プロが教える!不動産売却時の税金を抑えるコツとは?

  プロが教える!不動産売却時の税金を抑えるコツとは?

この記事では不動産売却時の税金を抑える節税対策についてまとめていきます。また、不動産売却時にかかる税金の計算シミュレーションについても記載してありますので事前に税金が大体いくらかかるのか計算して、その後の不動産取引に役立ててください。

手塚 大輔
【執筆・監修】手塚 大輔

地方銀行に10年弱勤務した後、現在は飲食店を起業しており、プロのライターとしてもSEO記事、コピーライティングなどを行なっております。 銀行では、預金業務、カードローン、住宅ローン、企業の運転資金、設備資金、起業開業支援、保険販売、投資信託販売などの他、企業の決算書の審査など経験。

【保有資格】ファイナンシャルプランナー

不動産売却時には税金がかかります。

特に売却による利益が大きければ、税金は数百万円にもなることもあります。

しかし、不動産売却時にはさまざまな税金の控除が用意されているので、控除を活用することで税金の支払いを抑えることも可能です。

不動産売却で必要な税金や計算方法、そして税金の支払いを抑えるための特別控除について詳しく解説していきます。

不動産売却には高額税金が発生することも

不動産を売却する際には、税金の支払いが必要になることがあります。

不動産を売る際には税金は所得に対して課税されますが、そもそも不動産の売買は高額になるので税金も高額になることも珍しくありません。

何も税金対策をせずに不動産を売却すると、数百万円の税金が課税されることもあると理解しておきましょう。

最大で40%近い税金が発生することも

不動産の売買にかかる譲渡所得税の税率は最大で39.63%にもなるので、例えば不動産の売却で1,000万円の利益が出れば、税金の支払いだけで390万円以上になることもあります。

不動産売却の際に、節税方法について理解しないことは非常にリスクの高い行為だとしっかりと認識しておきましょう。

あまりにも節税を意識するとリスクもある

税金を少しでも節税したいと考えるのは誰もが同じです。

しかし、あまりにも節税を意識しすぎることにはリスクもあります。

税金を支払いたくないがために、取得にかかる費用を多く計上しすぎると、税務署から「本当は譲渡所得が出ている」などと突っ込まれる可能性もあるためです。

不動産の売却において大きなコストである税金ですが、利益がでているのであれば譲渡所得税の支払いを免れることはできません。

節税ありきで計算するのではなく、税金は適切に支払うことが重要です。

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不動産売却で必要な税金

不動産売却時に支払いが必要な税金は次の3つです。

  • 印紙税
  • 譲渡所得税
  • 住民税

このうち印紙税は必ず支払わなければならない税金で、譲渡所得税と住民税は利益が出た場合に支払いの必要があります。

印紙税

印紙税とは課税物件など、一定の文書に対して課税される税金です。

契約書や領収書などには印紙税がかかるので、当該書類には収入印紙を貼付しなければなりません。

不動産売却の際には、不動産の売却金額に応じて次のような収入印紙代が発生します。

契約金額 印紙代
10万円以下 200円
10万円超50万円以下 400円
50万円超100万円以下 1,000円
100万円超500万円以下 2,000円
500万円超1千万円以下 10,000円
1,000万円超5,000万円以下 20,000円
5,000万円超1億円以下 60,000円
1億円超5億円以下 100,000円
5億円超10億円以下 200,000円
10億円超50億円以下 400,000円
50億円超 600,000円

例えば、自宅を3,000万円で売却するのであれば20,000円の収入印紙代が必要です。

印紙税は売買金額に応じて課税されるので、不動産売却によって利益が出なくても課税される税金であると理解しておきましょう。

譲渡所得税と住民税

不動産を売却して利益が出ると譲渡所得税が課税されます。

この税金が不動産売却の際に最も大きなコストとなる税金です。

譲渡所得税は「売却する不動産を何年間所有したのか」によって次のように税率が異なります。

所有期間 所得税 住民税 復興特別所得税 合計
短期譲渡所得 5年以内 30.0% 9.0% 0.63% 39.63%
長期譲渡所得 5年超 15.0% 5.0% 0.315% 20.315%

所有期間が5年以内の短期譲渡所得の場合には、実に40%近い税金が課税され、非常に大きなコストになってしまいます。

譲渡所得税と住民税は「売却する不動産を5年超所有しているかどうか」で非常に大きく変わってきます。

税金がいくらかかるのかによって収支計画も異なるため、売却活動を始める前に「不動産を何年所有していたのか」をしっかりと把握しましょう。

なお、譲渡所得税が発生するのは、売却によって利益が出た際に、利益に対して課税されます。

では、不動産売却における「利益」とはどのようなものなのでしょうか?

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不動産を売却した際の所得とは?

譲渡所得税や住民税は「売却額に対して発生する」と思っている人も多いのではないでしょうか?

税金は売却額に対して発生するわけではなく、所得に対して発生します。

そのため、不動産売却時には「所得は発生するのか」「所得はいくらなのか」ということをしっかりと理解しておくことが重要です。

譲渡所得の計算方法について詳しく理解しておきましょう。

譲渡所得の計算方法

譲渡所得は次の計算式で算出します。

譲渡所得 = 不動産の売却価格 -(取得費+譲渡費用)

譲渡所得とは、不動産を取得した費用から減価償却費を控除したものを売却価格が上回ったとき、上回った分を指します。

ちなみに、不動産の取得費は次のように計算します。

  • 土地:購入額
  • 建物:建物購入価額-減価償却費相当額

土地については、土地を購入した価格が取得費用です。

1,000万円で購入した土地であれば1,000万円がそのまま取得費用となります。

建物は年数の経過とともに価値が下落していきます。

そのため、建物の取得価格から減価償却費を控除しなければなりません。

減価償却費の計算方法

減価償却費は定額法という計算方法で算出するのが一般的です。

定額法の計算式は次の通りです。

減価償却費 = 建物購入価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

償却率とは建物の構造や耐用年数に応じてあらかじめ決められた価値を減価させるための割合のことです。

償却率は建物の構造や耐用年数に応じて次のようになっています。

建物の構造 耐用年数(非事業用) 償却率(非事業用) 耐用年数(事業用) 償却率(事業用)
木造 33年 0.031% 22年 0.046%
木骨モルタル造 30年 0.034% 20年 0.050%
鉄骨造(骨格材の肉厚が3mm以下) 28年 0.036% 19年 0.053%
鉄骨造(骨格材の肉厚が3mm超4mm以下) 40年 0.025% 27年 0.038%
鉄骨造(骨格材の肉厚が4mm超) 51年 0.020% 34年 0.030%
鉄筋・鉄骨コンクリート造 70年 0.015% 47年 0.022%

例えば購入価格3,000万円で築20年の木造住宅を売却する場合の減価償却費は次のようになります。

3,000万円 × 0.9 × 0.031 × 20年 = 1,674万円

建物の取得費 = 3,000万円 – 1,674万円 = 1,326万円となり、建物の売却価格が1,326万円を超えた場合には、超えた分が利益になります。

例えばこの建物が2,000万円で売却できた場合は、2,000万円-1,326万円= 674万円が利益で、674万円に対して譲渡所得税と住民税が課税されることになります。

まずは、購入時の建物の価格がいくらなのかということを売買契約書から確認しておきましょう。

所有期間は5年以内か5年超か

売却の際に最も重要になるのが所有期間が5年以内か5年超なのかという点です。

5年以内の短期譲渡所得は譲渡所得税の税率が39.63%と非常に高額です。

他方、5年超の長期譲渡所得の場合には税率は20.315%となります。

所有期間によって税率は大きく異なるので、所得を計算する際には必ず所有期間を確認し、「短期譲渡所得になるのか、長期譲渡所得になるのか」を把握しおきましょう。

不動産売却時の税金を節税する方法

不動産売却時にかかる税金を抑える方法はさまざま用意されています。

主な方法として次の5つの方法を考えることが可能です。

  1. 居住用財産の3,000万円特別控除
  2. 居住用財産の所有期間が10年を超えた場合の軽減税率
  3. 特定のマイホームを買い換えたときの特例
  4. 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
  5. 未利用土地等の100万円特別控除

これらの方法を理解しておくことで、不動産売却時に発生する税金を大幅に抑えることができるでしょう。

不動産売却時の税金を節税する5つの方法について詳しく解説していきます。

居住用財産の3,000万円特別控除

居住用不動産を売却した際には3,000万円の特別控除を受けることが可能です。

こちらは、建物の所有期間とは全く無関係に受けることができる控除になります。

居住用財産の3,000万円特別控除を使用する場合の譲渡所得の計算方法は次のようになります。

譲渡所得 = 不動産の売却価格 – (取得費+譲渡費用) – 3,000万円

譲渡所得から3,000万円を控除できるので、マイホームを売却した際の譲渡所得が3,000万円以内であれば5年以内であっても譲渡所得税は課税されません。

通常、一般的なマイホームを売却した際に3,000万円を超えるような譲渡所得が出ることなどほとんどありません。

この制度のおかげでマイホームを売却した際には、譲渡所得が課税されることはほとんどないのが実情です。

本制度の適用を受けるには売却するまでの期間等について次のような細かい決まりが設けられています。

  • 自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること
  • 以前に住んでいた家屋や敷地等を売る場合は住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売った年の前年及び前々年にこの特例またはマイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと
  • 売った年、その前年及び前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていないこと
  • 売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと

居住用財産の所有期間が10年を超えた場合の軽減税率

居住用財産つまりマイホームを10年超所有していた場合、譲渡所得税が軽減されるというものです。

通常、長期譲渡所得の税率は20.315%です。

しかし、この軽減税率を使用すると税率は6,000万円の所得までは14.21%へと下がります。

6%以上の税率が下がるので、仮に1,000万円の利益が出た場合には60万円も得になります。

軽減税率の適用を受けるための条件は次の通りです。

  • 日本国内にある自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地を売ること
  • 売った年の1月1日において売った家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えていること
  • 売った年の前年及び前々年にこの特例を受けていないこと
  • 売った家屋や敷地についてマイホームの買換えや交換の特例など他の特例を受けていないこと
  • 親子や夫婦など「特別の関係がある人」に対して売ったものでないこと。

なお、この制度は居住用財産の3,000万円特別控除と併用することができます。

つまり、居住年数が10年を超えているマイホームを売却し、譲渡益が3,000万円を超えている部分については譲渡所得税率が14.21%へと軽減されるということです。

10年以上所有しているマイホームを売却する場合には、非常に大きな節税をすることができます。

特定のマイホームを買い換えたときの特例

特定のマイホームを買い換えたときの特例とは、現在居住しているマイホームを令和3年12月31日までに売却し、代わりのマイホームに買い換える場合には、譲渡所得税を将来へ繰り延べることができるという制度です。

将来的に繰り延べることができるので、買い替え時には譲渡所得税の支払いを免れることができます。

この制度では、買い換えたマイホームを将来譲渡したときまで譲渡益に対する課税が繰り延べられるので、譲渡所得税が免除されるわけではありません。

これまで住んでいた住宅を売却した際の譲渡益が1,000万円、買い換えた家を売却した際の譲渡益が2,000万円であるならば、買い換えた家を将来売却した際に合計3,000万円の譲渡所得に対して譲渡所得税が課税されるというものです。

  • 買い替える住宅は旧家の売却から翌年の12月31日までに購入すること
  • 売った年、その前年及び前々年に「マイホームを譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」または「居住用財産の所有期間が10年を超えた場合の軽減税率」の適用を受けていないこと
  • 売却代金が1億円以下
  • 売った人の居住期間が10年以上で、かつ、売った年の1月1日において売った家屋やその敷地の所有期間が共に10年を超えるものであること
  • 買い換える建物の床面積が50平方メートル以上のものであり、買い換える土地の面積が500平方メートル以下のもの
  • マイホームを売った年の前年から翌年までの3年の間にマイホームを買い換えること
  • 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと

この制度は「マイホームを譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」「居住用財産の所有期間が10年を超えた場合の軽減税率」との併用ができません。

これらの適用を受けてしまうと買い換え特例を利用することができないので注意しましょう。

その他、居住年数や床面積などの細かい条件が設けられているので、適用を受けたい場合には税務署などへ事前にしっかりと確認しておく必要があります。

被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

相続などによって空き家を取得した場合、この空き家を売却すると、その譲渡所得に対して最高3,000万円の特別控除を受けられます。

この特例を受けるには、相続の開始の直前に被相続人が居住していた家屋であることに加え、次の3つの要件全てを満たしていなければなりません。

  1. 昭和56年5月31日以前に建築されたこと
  2. 区分所有建物登記がされている建物でないこと
  3. 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかったこと

なお、被相続人が相続開始直前に老人ホームへ入所していたり、長期間入院していた場合でも「相続の開始の直前に被相続人が居住していた」という条件に当てはまります。

適用を受けるためには、売却した家が上記条件を満たしていたことに加えて次の条件を満たす必要があります。

  • 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売却代金が1億円以下
  • 売った家屋や敷地等について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていない
  • 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでない

都心に居住している子供が実家の空き家を相続し、処分に困っているというのは昨今よくある話です。

このような場合には、本制度を利用できる可能性が高いので、処分するために売却したとしても譲渡所得税がかからないように配慮されています。

未利用土地等の100万円特別控除

都市計画区域内にある一定の低未利用土地を売却した場合には100万円の控除を受けることができるというものです。

売却額500万円以下のものについて、100万円の控除が受けられます。

低未利用地とは低地と未利用地の略称で、簡単に言えば「利用価値のない土地」と言えます。

低地の具体例としては次のようなものが挙げられます。

低地の具体例

一時的に利用されている資材置場、青空駐車場など

未利用地の具体例は次の通りです。

未利用地の具体例

空き地、空き家、空き店舗、工場跡地、耕作放棄地、管理されていない森林など

本制度はこのような土地を処分できた場合には、100万円の特別控除を受けられるというものです。

空き家の処分を制度面で後押しするものだといえるでしょう。

  • 土地と建物等を含めた譲渡価額が500万円を超えないこと
  • 低未利用土地等であること、および譲渡後の利用について、市区長村長の確認がされていること
  • 譲渡する年の1月1日において所有期間が5年を超えていること
  • 譲渡の相手が配偶者等の特別の関係がある者ではないこと
  • 適用を受けようとする低未利用土地等と一筆の土地から分筆された土地等について、その前年または前々年において、この特例の適用を受けていないこと

市区町村の確認ができた低未利用地を500万円以下で売却した場合には、この制度の適用を受けられる可能性があります。

詳しくは税務署などへ確認してみましょう。

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税額の計算シミュレーション

では実際に、不動産売却によって譲渡所得が発生した場合、いくらの税金を支払う必要があるのか具体的に計算していきましょう。

次のケースの譲渡所得税を計算してみましょう。

ケース

  • 建物購入価格:3,000万円
    建物の構造:木造
    経過年数:20年
    土地購入価格:1,000万円
    建物売却額:2,000万円
    土地売却額:1,100万円
    所有期間:5年超

建物減価償却費

3,000万円 × 0.9 × 0.031 × 20年 = 1,674万円

建物取得費

3,000万円 – 1,674万円 = 1,326万円

建物売却のよる利益

2,000万円 – 1,326万円 = 674万円

土地売却による利益

1,100万円 – 1,000万円 = 100万円

利益合計

674万円 + 100万円 = 774万円

譲渡所得税

774万円 × 20.315% = 1,572,381円

となります。

仮に利益が同じだった場合でも所有期間が5年以内であれば、譲渡所得税は次のようになります。

774万円 × 39.63% = 3,067,362円

全く同じ建物だとしても所有期間が5年以内なのか5年超なのかで、譲渡所得税は倍近く異なります。

不動産を売却する際には、とにかくまずは「所有期間は何年なのか」という点を確認しましょう。

なお、利益が出ないのであれば譲渡所得税はかかりませんので、所有期間を気にすることなく、売りやすいタイミングで売却してしまった方がよいでしょう。

譲渡損失が発生すれば翌年以降も節税できる

不動産売却によって譲渡所得が発生した場合には、譲渡所得税と住民税が課税されます。

そのため、売却によって損失が発生した場合には税金の支払いは不要です。

それだけでなく、翌年以降にも税金の支払いが軽減されることもあります。

不動産売却によって譲渡損失が発生した際の節税効果について解説していきます。

居住用財産の買換えにかかる譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

この制度は買い替えのためにマイホームを売却した際に譲渡損失が発生した場合には、その損失をその年の給与所得や事業所得など他の所得から控除(損益通算)することができるというものです。

例えば、マイホームの譲渡損失が500万円で、その年の給与所得が800万円であれば、800万円の給与所得から譲渡損失500万円を控除することが可能です。

この場合の課税所得は800万円-500万円=300万円となるので、非常に大きな節税効果があります。

また、給与所得や事業所得などの他の所得と損益通算しても控除しきれない分は、翌年以降の3年間に繰り越すことができるというものです。

例えば、譲渡損失が1,000万円で給与所得が600万円の場合、600万円を損益通算によって控除すればその年の課税所得は0円になります。

しかし、まだ400万円が控除しきれずに余っていることになるので、この余り分を翌年以降の3年間に繰り越すことができます。

損失が大きければ、その年だけでなく、翌年以降も大きな節税効果を得ることが可能です。

  • 自分が住んでいるマイホームを譲渡すること
  • 前に住んでいたマイホームの場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すること
  • 譲渡の年の1月1日における所有期間が5年超
  • 家屋の床面積が50平方メートル以上
  • 買換資産(新居宅)を取得した年の翌年12月31日までの間に居住の用に供すること
  • 借入期間10年超の住宅ローンを組んで買い換え先の新居を購入すること

借入期間10年超の住宅ローンを組まなければならないという点に注意してください。

マイホームを売却した際には、例え損失が出ても税金的なメリットがあります。

必ず確定申告をするようにしてください。

居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例

居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例とは、譲渡損失が出た際にその年の他の所得と損益通算することができ、さらに控除しきれない分は翌年以降3年にわたって繰り越すことが可能です。

買い替えを伴わなくても、損益通算することができるのが本制度の特徴ですが、この特例を受ける場合には「売却する住宅に償還期間10年以上の住宅ローンの残高がある」ということが条件になります。

住宅ローンがないマイホームを売却しても本制度の適用を受けることができないので注意しましょう。

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まとめ

住宅を売却する際にはさまざまな費用や税金がかかりますが、最も大きな負担は売却益に対して課税される譲渡所得税です。

まずは、譲渡所得がいくらになるのかを計算できるようになりましょう。

また、所有期間が5年以内なのか、5年超なのかによって税率は大きく異なるので、売却活動を始める前には必ず短期譲渡所得になるのか長期譲渡所得になるのかを確認しておきましょう。

その他、不動産の売却にはさまざまな特別控除があるので、「どんな制度が利用できるのか」という点をしっかりと確認しておいてください。

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